私がスイフトの購入を検討し始めたのは2023年の春先頃だった。
そのきっかけとなったのは、もう一台の愛車FD3Sが8年の歳月と計画を経て理想的な完成形となり、耐久性と維持を念頭にメンテナンスを中心に楽しむようになってからだ。

ところが車をいじり続けたい、サーキットも思う存分「気軽」に走って楽しみたい、FDとは違ったステージでも車を走らせたいという欲求もどんどん大きくなる。
そんな中、もしも次に購入してベースにするならどんな車がいいだろうと考えると、優先度としてMTであること、FR車、レシプロエンジン、発売から10年以内、パーツの選択肢がふんだんにある、専門的なショップに任せなくても自分の技術でチューニングやメンテナンスができる、購入価格は200万円程度で、想定するチューニング費用は150万円くらい。そのくらいで一通りの完成形まで作れることだった。
候補は限られて、この時点で真っ先に頭に浮かんだのは86。モデルチェンジ前の86なら手頃な売価になっているのではないか?そう考えて久しぶりに検索で相場を調べてみると、これが意外と高い。
300万円前後の中古車をベースにチューニングを進めるとなると、想定以上の予算がかかる。他にも候補を探ったが条件に合いそうなベース車が中々イメージできなかった。
スイフトもあり?
そんな時、FFということで候補から除外していたスイフトも頭に浮かんだ。FFだけど、軽量でコンパクト、かなり以前の31型のころからいい車だなあ、とは思っていた。そんなときに動画で偶然スイフトやMAZDA3、YARIS、FITの乗り比べを見た。価格も新車で200万弱、同クラスの中でもZC33Sは走りに特化したイメージだし、4台中の評価もいい方向で高い。
ユーザーも多くてパーツもふんだんに設定されていて、FRではないけど候補としてはかなり有力になった。
ライトチューンから進めて、ジムカーナからFFの感覚を走りの観点から勉強し直すにもいいし、子どもたちでも気軽に乗れるから共有できる。
そして決め手はいつもFD3Sのチューニングやメンテナンスで世話になっているFEEDスタッフの太鼓判だ。昨年の秋頃だったと思うがFDのメンテでFEEDに行ったとき、常連さんもFD以外でイジり倒せる車を探していて、候補にはやはり86とスイフトが上がっているらしい。選択の条件としてもだいたい同じ理由で、気軽にガッツリいじると考えるとこの二台しかなく、86に踏み切れないのはやはりベースとしての価格だという、そしてスイフトで引っかかるのはこれも同じでFFだからだという。
当日偶然にもFEEDにレンタルで借りてるというスイフトがあり、その常連さんはスタッフと少しだけだが試乗もして、候補としてはかなり有力になったらしい。
FEEDスタッフのKくんはドライバーとしても頑張っていて、ビッツや86でレースに参戦していて、スイフトもしばらく乗っていたことがあるという。彼の意見も聞こうと思って、試乗から帰ってきた常連さんも含めて話していると、「スイフトはターボになってから格段に早くて乗りごたえもある車になった。自分も乗っていて楽しかった。セントラルサーキットのアタックではFEEDは常勝、でも車格の違いはあるけど毎回同じショップのスイフトが次辺りにランクインしてくるし、このクラスでは圧倒的なタイムを叩き出せる。」ということで推している。
うーん、これはありかもしれない。候補としてかなり有力になった。
そこから数ヶ月、いよいよ子どもたちも免許取得のタイミング。じつは2023年の夏頃から乗るならなにがいいか?という相談はしていて息子は好みが極端ですごくクラシカルなベンツやコンパクトが好きでMAZDA3,ミニ、アバルトなどなど、少し路線が外れて4WD。娘は古いビートルやフィアットなど丸みのある可愛らしい形状だ。その中にスイフトはあがらなかったが、息子も娘もMT免許を取るということは決めていたので、「MTでそこに近いのはスイフトがある」という情報は耳に入れておいた。(角張った外観だけどネ…)
スバル360を購入

それから間もなくだが、ほぼ成り行きでスバル360を買い取るタイミングが訪れた。子どもたちの趣味にも合ってるし、自分自身も以前から興味のあった車だった。維持状態もすごくよくて、価格も想定よりかなり安く言ってくれたので、見かけてから1週間後には私がオーナーになっていた。
スバルは思ってたより扱いやすい車だったが、古い車でシフトチェンジやエンジンスタート、その他諸々の慣れが必要な車で、シートベルトはおろか、安全装備は皆無。電装系の調子もよくなくて、家族が日常の足に使うには不安も出てきた。
スイフトも行っとけ!
こうした経緯もあって2023年末ごろには一旦スイフト購入も念頭には上がらなくなり、なんとかスバルを日常的に使えるように修理していこうと思って、仮免を取得した息子にも乗り方を教えていた。ところがそんな中で調子のよかったスバルの電装系に、原因を中々特定できないトラブルが発生してしまった。
どうやら専門的な改修が必要。いつになれば直るかわからないし、1速にシンクロがなく、ブレーキも甘いし、これで高速道路や街乗りを初心者がこなすのは無理がありすぎる。
こうして、またスイフトが頭をちらつきはじめたが、3ヶ月程度のインターバルで、また車を買う理由も説得力のある材料が見つからない。
「スイフトはモデルチェンジしてZC33Sは廃番。ガソリンエンジンで走る最後のライトウエイト・スポーツだから、今買うしかないクルマなのだ!」こう言えばどうか?そうも思ったが、そんなマニアックな理由では決め手にはなりにくいだろう。今後はもう、購入しても中古車、価格も新車並みになっている。そう思っていた。だが家族から言わせれば「元々、私等の好みでも希望でもないし。」だろう。。。
そんな悶々とした気分だったある日、近所のスズキアリーナがリニューアルしていたのも見かけていたので、ZC33Sの展示車か新型もあるかもしれないので、気になってふと立ち寄った。
このときに店長さんと直接話せて、新型はまだスポーツの設定が間に合っていない、ZC33Sがガソリンエンジンの最終モデル、その噂を聞きつけて最後のライト・ウエイトを求める人も多いと思い、在庫を確保していた。ということで、ほぼ私の中では購入が確定した。
意外とすんなり…
さあ、家族には何と言って説得しよう。。。
子どもたちは立場的に反対のしようもないだろうし、「MTで安心して乗れて自由に使えばいい!この際ボディー形状の好みは目をつぶれ。」ということでどうにでもなるが、妻がなんと言うか?
妻自身の好みやビンテージとしての価値とか、乗る人や使用頻度も含めてスバルは賛成してくれたし、すんなり買えた。私は反対されても次の候補を探せばいいと思っていたくらいだったが、すんなりすぎて拍子抜けしたほどだった。
考えてみてもどうにも理由はみつからないので、自分的に思っていたとおりに並びてて「スイフトはモデルチェンジしてZC33Sは廃番。ガソリンエンジンで走る最後のライトウエイト・スポーツだから、今買うしかないクルマで、安全装備も最新、乗りやすくて子どもたちも安心して乗れる。。。よ。。。」と言ってみると「パパ、また車買うんやて。」と自分自身は特に反対する理由もなく、逆に「買い物にもちょうどよさそうなサイズ感」ということで、何とすんなりOK…。私はすぐに発注した。
こうして、なんともあっさりとZC33Sは今まで購入した車で最もすんなり、しかも最短期間での納車となったのであった…。

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